日本映画バンザイ

第34回となる日本アカデミー賞の授賞式をテレビで見た。


今年は「悪人」と「告白」の一騎打ちだった。女優、男優賞は「悪人」が独占し、監督、作品賞は「告白」にという結果に終わった。途中まで、「悪人」がすべて取るのかと思っていたので、最後の最後に驚いた。


「悪人」は、深津さんがモントリオールで授賞するずっと以前から楽しみにしていた作品で劇場にも足を運んだ。


誰にでもうける作品というより、とても考えさせられる作品で賛否両論あったが、私としてはそれぞれの役者さんの迫力に圧倒されるとともに、映画のテーマに見終わったあと、すごく考えさせられた事を今でも覚えている。どんな人間でも、すべての人間が悪人になりうる・・・。生きてきた環境によって感じ方は大きく違ってくるとは思うが、すごく深い作品だった。


今回、最優秀賞を取ったそれぞれの役者さん達の演技はダントツに素晴らしかったと勝手に思っていたので、授賞されてとても嬉しかった。


とくに、主演のお二人の授賞の挨拶での言葉は、魂を込めて作品を作った、挑んだ(深津さんは戦ったと言っていた)という思いを強く感じ、お二人が真摯に作品に向き合い作り上げてきたことが伝わったし、そしてお互いを称えている姿にとても感動した。


作品賞を取った「告白」は、松さんが主演で気になってはいたが実は劇場で見ていない。テーマ的にもちょっと見るのが怖かったというのもあったからだ。


最優秀作品賞は「告白」が取ったが、すべての作品にそれぞれの良さがあって、もう一度見たい、あるいは見てみたいなぁと思わせてくれる魅力的な作品ばかりだった。


私自身は、日本映画が大好きで気になる作品は必ず劇場で見ている。


中にはいまいちと感じたり、何を伝えたいのかさっぱりわからない作品もあるのだが、近年は、心を揺さぶられる作品に巡り会える機会が多くなったように思う。


そんな映画を見るたびに頑張る勇気をもらってきた。


これからもいい映画を作り続けていってほしい。そして、そんな映画を見続けていきたいと思う。