舞台 こまつ座第126回公演 『イーハトーボの劇列車』


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21日昼公演での観劇、今回は、井上ひさしさんの戯曲で、井上さんが敬愛する宮沢賢治の生涯を描いた伝記劇を松田龍平さんと長塚圭史さんがタッグを組み作られた舞台です。

 

これだけのワクワクするメンバーに宮沢賢治を題材にしている舞台ときたら観ないわけにはいきません。

 

舞台は、22歳から35歳までの賢治の姿を4つのタイミングを題材に描いています。本作の特徴は、賢治の生涯の中で描く対象をその上京に絞った点であり(本作では1918年・1921年・1926年・1931年が対象)、舞台も東京に向かう列車内と東京での滞在先のみ。さらに、この「賢治伝」のパートは、実は「現世に思い残すことがありながら世を去った人々」が、来世へと向かうまでの間に演じた寸劇という構成が取り入れられています(Wikipediaより引用)。

 

約3時間30分の公演、前半は不覚にも眠ってしまい正直断片的にしか覚えていません。舞台観劇でこんなに眠ってしまうのは初めて。だから、途中15分休憩が入って助かりました。後半はバッチリ覚醒。というよりストーリーに引き込まれるように見入ってしまいました。宮沢賢治は、仏教(法華経)信仰と農民生活に根ざした創作を行いました。父親の信仰する宗教と違い対立しながらも、その父親に支えられ、故郷の花巻(岩手県)をユートピアとすべく奔走する姿がベースに描かれています。宮沢賢治の生涯に井上ひさし氏がフィクションを加わえ、見応えのある物語になっています。今さらながら、前半眠ってしまったことが悔やまれます。

 

主演の松田龍平さんは、演出・役柄もあると思いますが、映像で見るあのヒョウヒョウとした感じのまま、自然体で演じていたように思います。それが段々と宮沢賢治にしか見えなくなってしまう、不思議な役者さんです。

 

全体通してしっかり観劇できなかったので、詳しい感想は避けますが、総じて良い舞台だったと思います。より一層、宮沢賢治が好きになりました。

 

《舞台情報》

ストーリー

詩人にして童話作家、宗教家で音楽家、科学者で農業技師、土壌改良家で造園技師、教師で社会運動家。しなやかで堅固な信念を持ち、夭逝した宮沢賢治
短い生涯でトランク一杯に挫折と希望を詰め込んで、岩手から東京に上京すること九回。
そのうち転機となった四回の上京を、あの世に旅立つ亡霊たちや自ら描いた童話の世界の住人と共に、夜汽車に揺られてダダスコダ、ダダスコダ。行きつく先は岩手か東京か、星々が煌めく宇宙の果てか…。
「世界ぜんたいが幸福にならないうちは、個人の幸福はありえない」
そう信じた宮沢賢治が夢見たイーハトーボは果てしなく遠かった。

 

〈日程〉

2019年2月5日(火)~24日(日)
東京都 紀伊國屋ホール

 

2019年3月2日(土)
山形県 川西町フレンドリープラザ

 

2019年3月6日(水)
岐阜県 大垣市民会館

 

2019年3月8日(金)~10日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

 

2019年3月12日(火)
富山県 富山県民会館

 

2019年3月16日(土)
宮城県 日立システムズホール仙台(仙台市青年文化センター)シアターホール

 

2019年3月20日(水)・21日(木・祝)
熊本県 熊本県立劇場 演劇ホール

 

2019年3月24日(日)
大分県 J:COM ホルトホール大分

 

2019年3月26日(火)
広島県 上野学園ホール

 

2019年3月30日(土)・31日(日)
大阪府 新歌舞伎座

 

作:井上ひさし


演出:長塚圭史


出演:

松田龍平、山西惇、岡部たかし村岡希美、 土屋佑壱、松岡依都美、天野はな、紅甘、小日向星一福田転球中村まこと宇梶剛士

 

公演時間:  3時間30分(1幕 1時間45分/休憩15分/2幕 1時間30分)】

 

《観劇日時》2019年2月21日(木)13:30〜17:08

カーテンコールは1回のみ、挨拶が終わり演者さんが袖に戻る際に、松田龍平さんが最後に1人残り、もう一度挨拶していきました。

 

 

21日は、意外と忙しい1日でした。朝イチで病院へ行き、舞台観劇まで時間があったので、たい焼き屋さん巡りを、根津と築地に弾丸ツアーなみのスケジュールで行ってきました。築地から新宿へ戻り舞台観劇へ、舞台が終わった頃には、夕方になっていました。疲れたけどいいリフレッシュになりました。

 

追記:今回初めて紀伊国屋ホールに行きました。紀伊国屋ホールは、紀伊国屋書店新宿本店の4階にあります。私の中で紀伊国屋サザンシアターとごっちゃになっていたので、しっかり下調べをしてから行って良かったです。

 

紀伊国屋ホール  アクセス》

JR新宿駅東口、出口から真っ正面に見える『ビックロ』に向かって進み、ビックロ(ユニクロ)のある交差点を左折、そのまま進むと交差点右手に紀伊国屋が見えてきます。