遅くなりましたがやっとレポが完成しました。
勝負の後半戦です。
友達と別れた直後は快調でしたがすぐ身体が重くなりました。後半戦かなり不安 がつのります。
一緒に参加している友達を見つけるためセンターライン寄りを走りますがいまいち脚に余裕がありません。
そして、楽しみにしていた給水がある20.5km地点の第6給水所に到着。ここは復興支援給水で『東北地方名物』があります。福島のほんのりピーチ(桃の甘酢漬)、岩手のいかせんべい、宮城の仙台まころん、もちろん全ていただきました。
まころんを2つ3つほおばり、いかせんべいを手に走り出します。ペースは落とさず走っていたのでいかせんべいを割り小さくして口に運びますが、呼吸が苦しい。それでももふもふ食べ続けます。
そこからだいぶ走り、センターライン寄りを走っていると反対車線で友達が私を見つけてくれました。無事に会えてホッとし、パワーをもらいましたが脚はすでにしんどい。
まだ25km手前。ここからがきつかった!
周りの景色は防風林に変わり江ノ島に比べると応援の人たちは少なくなります。ここまでくると周りはだいだい同じペースのランナーばかり。混雑はなくなり、いよいよ走ることだけに集中しなければならないきつい区間です。本当に1kmが長かった。
すでに右の太ももはピキピキいっており、つりそうな気配。つる前に早めに何度か立ち止まりしゃがみこんでストレッチをしました。
そうこうするうちに、前方に黄色い風船をつけたペースランナーさんを発見!
何時間のペースランナーさんなんだろうと近づくと4時間30分のペースランナーさんでした。『この人の前にいれば4時間30分は切れる!』。
時計なんてほぼ見て走っていないので、単調で苦しかった走りに少し気力が戻りました。
そして、25km地点通過。
『次は30kmだ!』なんて余裕は全くなくあと1km頑張ろう、次の26kmまで頑張ろうと1kmごとの看板を目指しました。
松林を抜け、さらに先に進みます。
そして、なんとか30km地点に到着。ずっと右太もものつりかけに辛くなったり、少し気にならなくなったりを繰り返しつつ、右側に壮大な富士山と左側の綺麗な海岸線から聞こえる波の音に耳を傾けながら走ります。脚の辛さが少しの間和らいでいるときは、この景色と音色に走れる喜びを噛みしめていました。周りにランナーさんたちがたくさんいるのに、聞こえるのは波の音とランナーの足音・息づかいだけ。みんなこの環境の中で走ることを楽しんでいるように感じられました。
ただ絶え間なく襲ってくる脚のつりかけ寸前状態にやっぱり余裕がありません。
そして、楽しみの給食。31.6km地点の第10給水所に到着。ここには俵型の酢飯おにぎりときゅうりがあります。この酢飯おにぎりがおいしいんです。
脚はしんどいけど内臓は元気いっぱい、酢飯おにぎりを2ついただき、一気にたいらげ、きゅうりでさっぱりして、さぁ出発です。
バイパスに入ってくると沿道の応援がなくなりますが、浜辺にいた若い方々が大きな声で声援を送ってくれていました。辛い区間にありがたい応援です。
そして、ついに来ました!いや、来てしまいました!右太もも裏の強烈な違和感。ピキピキいっていた太ももの前側ではなく、太もも裏側が完全につりました。しばらく耐えましたがダメでした。35km手前で完全にストップ。激しい痛みにしゃがみこみ、しばらく動けませんでした。顔はあまりの痛さに歪みます。
少し痛みが引いたところで走り出しましたが、2回ぐらいまた激しくつりそうな感覚があり辛くてしゃがんではストレッチ。
そうして、ようやく走れるようになるも右太ももは前も後ろも爆弾を抱えたまま。そんな最大のピンチのときに、右手から私の名前を呼ぶ声が!一緒に走っている友達の旦那さんからの声援でした。ちゃんと応えられませんでしたが、一番辛いとき、本当に力になりました。やっぱり応援の力は大きいです。走る力をもらい先に進むと、すぐに35.0km 大磯港IC入口にある第11給水所に到着。ここは湘南HAPPY給水があり、湘南の名産が食べられます。
湘南しらすユッケ丼、薄焼きクッキー『大磯の洗い出し』などなど。脚がしんどいのに全部食べる気満々でしたが、はじめに食べたお饅頭らしきものが、かなりもちもちしていて喉につかえそうになり、全てを食べるのは断念。それでも烏帽子岩ようかんと大磯の洗い出し(クッキー)は手に取りいただきました。給水所に寄ると少し気分転換になり、ボランティアさんたちからも走るパワーをもらえます。
今にもつりそうな右脚と格闘しながら、なんとか大きくペースを落とすことなく進みます。
すると、近くを走っていた若い男女のランナーさんたちが『あの青い風船が折り返し地点だよ』と言っているのが聞こえました。
でも私の目下の目標は次の1km先の看板までなので、折り返しのバルーンなんて絶対に見ません。というより見てしまうと気持ちが切れそうだったから。
弱い自分と闘いながら、脚の状態は変わらず、次の37.7km大磯西IC下り入り口にある第12給水所でたまらず塩をひとつかみ。そのまま口に放り込みました。
呼吸が苦しいというより脚の辛さに呼吸が荒くなりながら走り続けると39.6kmの西二宮IC付近第2折り返し地点に到着。
折り返してすぐにある第13給水所に立ち寄り、最後の給水。
そして、給水所から少し行くと見えてきました40km地点。あと残り2kmちょっと。脚がつらないことを祈りながらも1km先を目指して『もう行けるところまで行くしかない!』とギアチェンジ、少しスピードアップ。かなりの呼吸の荒らさに周りのランナーにはうるさかったかも。でももうそれどころではありません。とにかく苦しい、脚は辛い。
そして、いよいよゴールの大磯ロングビーチ方面へ向かうためバイパスを左折。
脚の辛さに顔は歪みっぱなしですが、あともう少し。残りの力を振り絞ります。
沿道の応援も賑やかになり励みになりましたが、もう応える余力などなく、最後の難所のゴールへ向かう坂道へ。
もう脚は大きく前に出ませんが必死に前に進みます。
坂道が終わると、もうゴールゲートが目前。あとはラストスパート(というほどスピードは出ていませんが)。
そして、無事にゴール!
キツくて辛い42.195km。無事に完走できたことにホッとしつつ、完走メダルと水をいただいたあとは、しばらく動けませんでした。
やっと動けたのは40分以上経ってから。身体がひえて寒くなりやっと腰をあげたという感じです。
その後、なんとか歩けることに安心しながら荷物を受けとり、着替えとトイレへ行き、無事に完走した友達と合流し帰路につきました。
無事に完走できたことに感謝しかありません。沿道の応援、友達の応援、ボランティアさんたちのサポート、どれも大きな力と励みになりました。
大会に関わった全ての皆様に感謝致します。本当にありがとうございました。
《記録》
フルマラソン42.195km
速報(参考記録)
Start 00:17:59
10km 01:10:38
20km 02:08:06
30km 03:03:42
40km 04:03:55
Finish 04:14:52