楽しみにしていた舞台。向田邦子原作、晩年の名作『家族熱』。1978年の連続ドラマを原作にしつつ、そこから3年後の設定で作られた作品です。しかも、ミムラさん、溝端淳平さんの2人芝居。どんな感じになるのかワクワクしながらの観劇でした。
美しい継母・朋子と歳の近い息子2人の本心と禁断の愛を二人の会話劇で、回想シーンをまじえて見せてくれました。回想シーンは声色をかえ、創造力を掻き立てる。
そして、2人のお互いの複雑な心理状態を細やかに表現していて、話にグイグイ引き込まれました。お二人ともとても良かったです。
1時間15分程の短い舞台でしたが、なんとも満足度の高い舞台でした。
ただただ、残念だったのは、劇場の東京芸術劇場シアターウエストがものすごく見づらかったことにつきます。
しかも、私の席のまん前に大きな男の人、頭でちょうど真ん中が全く見えない状態。身体をよじりながら、見ていて、観劇始めはものすごくストレスで苦痛状態。唯一救いだったのは右隣りの席が誰もいなかったこと。最後まで、舞台全体が見れないストレスはありましたが、演者が動くたびに見えやすい空間を探しながらも、中盤あたりからはお話に集中できました。これで、舞台自体が楽しめない内容だったら最悪でした。
《舞台情報》
ふたり芝居『家族熱』
原作:向田邦子
企画・台本・演出:合津直枝
【東京公演】
2018年5月29日(火)~6月5日(火)
【茨城公演】
2018年6月9日(土)
【大阪公演】
2018年6月11日(月)
近鉄アート館(予定)
【兵庫公演】
6月12日(火)
兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
《観劇日時》
2018年6月3日(日)14:03~15:17
カーテンコールは2回でした。2回とも『ありがとうございました』と2人で挨拶したあと、お互い向き合って挨拶していたのがほのぼのしました。