1995年に公開された不朽の名作、岩井俊二監督初の長編作品映画『Love Letter』。去年、清原果耶さん出演の『青春18×2 君へと続く道』の中でもこの映画が作品のKeyとなっていて懐かしいなぁと思っていましたが、まさか、劇場の大きなスクリーンで再び観れる日がくるとは思ってもいませんでした。
今観ても色褪せない。甘酸っぱい学生時代の二人の結末も、今は亡き中山美穂さんの二役も胸にくるものがありました。本当に30年ぶり、配信でも観ていなかったので、30年前にたった1度観ただけなのに、鮮明にストーリーを覚えているのにも驚きました。それぐらい、私にはインパクトのあった作品でもあったんですね。
観ているうちに、この作品が初めて公開された当時のことを少しずつ思い出していました。公開当時、私はまだ20歳前半。実は当時トヨエツこと豊川悦司さんの大ファンで、豊川さん目当てで観に行ったこと、今と違って映画館があまりなくて川崎のチネチッタまで行ったこと、中山美穂さん、豊川悦司さんと人気のある俳優陣に恋愛もの、しかも岩井俊二監督作品ということで、客席は満席な上にカップルが多くて、1人座席に座っているのが居た堪れない気持ちだったことを思い出しました。今となってはどれも良い思い出です。そして、今と違ってまだ女性が大手を振って1人映画鑑賞が珍しい時代、1人で映画館に行くこと自体、私にとって勇気のいることでした。でも、公開当時にこの作品を観に行けたことは、今となってはとても誇らしいことだなと思っています。
実は今回観に行った劇場『テアトル新宿』も足を運んだのは30年ぶりぐらい。ちなみに30年前も豊川悦司さんの作品を観に行ったんですよね。この時は若い女性ばっかりで、やっぱり居心地悪かったな。
中山美穂さん、こんなに素敵な俳優さんだったんですよね。観ていて胸にくるものがあったのは、この先、歳をとっていく彼女を観れない悲しさもあったのかもしれません。
いろいろな意味で30年ぶりに大きなスクリーンで観れて感無量、本当に良かったです。
《作品情報》
ストーリー
神戸に住む渡辺博子が、山の遭難事故でフィアンセの藤井樹 (いつき) を亡くして2年が経った。三回忌の帰り道、樹の家を訪れた博子は、樹の中学時代の卒業アルバムから彼がかつて住んでいた小樽の住所を見つけ出した。博子は忘れられない彼への思いをいやすために、彼が昔住んでいた小樽=天国へ一通の手紙を出した。ところが、あろうはずのない返事が返ってきた。やがて、博子はフィアンセと同姓同名で中学時代の同級生、ただし女性の藤井樹が 小樽にいることを知る。博子の恋 樹の恋。一通のラヴレターが埋もれていた二つの恋を浮き彫りにしていく。
脚本·監督:岩井俊二
上映時間:117分
公開日:1995年3月25日/4Kリマスター版 2025年4月4日
鑑賞日:2025年4月9日(水)
テアトル新宿 12:10〜14:13
30年ぶりのテアトル新宿、中の様子は全く覚えていませんでした。
追記
始めて映画館でポップコーンをたべました。キャラメルとベリーのミックスなるおしゃれなポップコーン。乾燥ベリーも入っていて美味しかったんですが、音がするので、しばらくは音を立てないようにと気になってしまい美味しさ半減でした。