『予告犯』は、映画館の予告編で気になった作品。内容を知らず、ただ出演している俳優さんに魅せられて、見に行ってきました。
現代社会のひずみを浮き彫りにし、急速に普及するネット社会と絡め、前半は終始重いかなぁという印象。内容を知らないだけに、最後はどういう結末にもっていくのかと思っていましたが、そう締めたかという感じ。まぁ、ベタなお話といえばそれまでですが、それでも映画として楽しめました。
原作を知りませんし、原作に忠実に映像化したのかもしれませんが、ただ、もう少し戸田恵梨香さんを中心とした警察側との絡みや対決シーンなんかがあってハラハラできたら良かったなぁなんて思っちゃいました。
後半、戸田さん演じる吉野が橋の上で回想するシーンで、奥田（生田くん）が発した『頑張れただけ幸せなんだよ』という言葉の重さ、同じような境遇でも進んだ道の違いの大きさ、頑張ってこなかった訳ではない、必死に生きてきたのに・・・。でもそれは紙一重で、誰のせいでもないのかもしれないと強く感じてしまいました。
《映画情報》
ストーリー
ある日、Tシャツ姿に、新聞紙製の頭巾を被った謎の男（生田斗真）がネットに奇妙な動画を投稿し始める。「明日の予告を教えてやる――。」集団食中毒を起こした上に、法律上の不備を指摘し開き直った食品加工会社に対し、「食い物の扱いも知らないこいつらに、俺がきっちり火を通してやる」と予告する。
警視庁サイバー犯罪対策課に所属するキャリア捜査官・吉野絵里香（戸田恵梨香）は、謎の男による犯行予告動画の存在に関する報告を受け、謎の予告犯＝シンブンシの捜査に乗り出す。やがて食品加工会社の工場が放火される事件が発生し、予告動画が現実のものなる。さらにその後も予告動画の内容が実行されるという事件が多発する。
“シンブンシ”は、ネット社会で炎上した無思慮な当事者たちに次々と制裁を下していく。模倣犯も出現、遂には政治家殺害予告にまで至り、”シンブンシ事件”は社会現象へと発展していく――。
〈キャスト〉
奥田 宏明（ゲイツ）：生田斗真
吉野 絵里香：戸田恵梨香
葛西 智彦（カンサイ）：鈴木亮平
木村 浩一（ノビタ）：濱田岳
寺原 慎一（メタボ）：荒川良々
ヒョロ（ネルソン・カトー・リカルテ）：福山康平
岡本 大毅：宅間孝行
市川 学：坂口健太郎
青山 祐一：窪田正孝
楓：小松菜奈
他
〈公開日〉2015年6月6日（土）
〈上映時間〉119分
〈劇場〉イオンシネマ多摩センター9：40の回
