本日公開の『レンタネコ』を珍しくMOVIXのレイトショーで観てきました。ちなみにご近所ではこの映画、MOVIXでしかやっていないんです。
予想通り、たくさんのネコたちとなんとも心地良く、柔らかいストーリーに癒やされてきました。
最近の自分を振り返ると、いろんなことを考えたくなくて、少しでも忘れたくて、わずかな時間、現実逃避すべく映画を観まくっていたように思います。そんな心に穴ぼこだらけの私の心も、あのネコたちに埋めてもらいたいなぁと思いながら観ていました。本当に、レンタネコ屋さん、あったらいいなぁ。
嫌いだった消したい過去の学生時代、大事な人や家族そのもののペットを亡くした悲しみ、居場所のない寂しさ。誰にでもあるそんな寂しくて悲しくて辛いことを私もいろいろ経験してきましたが、一体どうやって今までその心の穴ぼこを埋めてきたんだろうと考えてしまいました。たぶん、忘れたふりをしてごまかして生きてきたように思います。真っ正面から向き合っていたら、すぐにノックアウト、立ち上がれなくなりそうだったから。だから、心の穴ぼこはあいたまま・・・。今では、ちょっとのことでもその穴ぼこはすぐに広がってしまうんです、修復できないんじゃないかと思うくらい。そんなことを、映画を見ながら考えていたら少し涙ぐんでしまいました。今日は全然、現実逃避になっていない。
映画自体は、まったり癒やされる作品で私的には好きな作品です。市川実日子さんのあの独特の雰囲気も好きです。
〈作品情報〉
ストーリー
「寂しいヒトに、猫、貸します」と呼びかけながら、人と猫の出会いを手伝う主人公・サヨコ(市川実日子)。幼い頃から猫に好かれていたサヨコは、彼らの気持ちを汲んで、心寂しい人たちと猫を引き合わせていく。猫を貸し出して回るサヨコと、夫と愛猫に先立たれた老婦人、単身赴任中の中年男、自分の存在意義に疑問を感じるレンタカー屋の受付嬢、サヨコと浅からぬ因縁を持ち、いまはとある組織から追われる男など、彼女が出会う人々が繰り広げる物語。
監督:荻上直子
脚本:荻上直子
キャスト:市川実日子、草村礼子、光石研、山田真歩、田中圭、小林克也
上映時間:110分
公開日:2012年5月12日