映画『百円の恋』

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年末からずっと観たかった作品です。予想以上に安藤サクラさんの女優魂を見せつけられました。本当に半端ない。堕落した生活から言いようがないくらいいろんなことがあって、ボクシングにのめり込み、試合をするまで、体の変化はもちろん、顔つきも精悍になり、心の変化の様子まで凄いの一言。でも、一子の生き様は心も体も痛いし苦しいんです。中途半端な生活を送っている今の私としては、一子の気持ちが少しだけどわかる。それだけに最後まで、辛くて悲しくてせつない気持ちが残る作品でありました。ダメダメな人間だった一子、ボクシングとともに家族とも真摯に向き合っていく、実は心優しい子なんです。これからの一子の人生に幸せが訪れることを願ってやみません。


《作品情報》

ストーリー:32歳の一子(安藤サクラ)は実家でだらしない毎日を過ごしていたが、離婚して実家に戻ってきた妹の二三子といざこざを起こし、一人暮らしをすることに。100円ショップで深夜労働にありつき、相変わらずな日々を送っていたものの、ボクサーの狩野(新井浩文)と恋に落ちる。狩野との幸せな日々はすぐに終わってしまうが、ある日、たまたま始めたボクシングが一子の人生を変える。


キャスト

安藤サクラ新井浩文、稲川実代子、早織、宇野祥平、坂田 聡、沖田裕樹/根岸季衣


監督:武正晴

脚本:足立紳

主題歌:クリープハイプ「百八円の恋」(UNIVERSAL MUSIC

日本公開:2014年12月20日

上映時間:1時間53分


この作品、全国で19館しか上映されいないんです。公開当時は劇場が新宿が一番近くて、なかなか観にいくタイミングが合わず、もたもたしていたら上映時間は限られてくるわで観に行けずじまいだったんです。諦めかけていたら、今週から立川でも上映が始まり、やっと観にいくことができました。観にいけて良かった。


一子が家を飛び出て、出会う人々は最低な人たちばかり。そんな中でも、根岸季衣さんの役所が好きでした。元コンビニ店員、釣り銭をごまかしてクビになったけれど、いまだにコンビニの余った弁当をもらいに来て、最後は強盗に入っちゃうんです。そんなおばちゃんにも店長の指示を無視して、当たり前のように弁当をあげていた一子。一子の心の優しさを垣間見れるシーンでもあったと思います。それにしても、弁当をあげていたのを店長に見つかって、上から偉そうな態度の店長を一子がぶっ飛ばしたシーンはスカッとしました。


鑑賞劇場:立川シネマシティ 9:50の回で観劇