連休初日に観に行ってきました。真木よう子さん主演で江口のりこさんも出演と聞いて観に行きましたが、想像以上に静かで、あまりストーリー展開としてはアップダウンのない平坦な流れ、考えさせられる部分はありましたが、パンチのある作品を欲していた今の私にはあまりグッと来なかったかな。
そんな中でも、リリー・フランキーさん演じる探偵がこの作品の中でもひときわ浮いていて、それが単調さにかろうじてアクセントを入れてくれていました。
彼が発した『人をわかるってどういうことか··』という言葉が、他人を理解すること、ひいては自分自身を理解しているのかということまで考えさせられる。本当の自分を何処かに追いやって、周りに合わせた自分を見せている。まるで演者のように。そうして生きているうちにいつの間にか、本当の自分なんてわからなくなる。自分自身にも嘘をつかないと生きていけなくなる。
この作品を観ていて、ふとそんな思いが残りました。
《作品情報》
ストーリー
家業の銭湯を継ぎ、夫の悟とともに順風満帆な日々を送るかなえ。しかし突然、悟が失踪する。途方に暮れていたかなえだったが、なんとか一時休業していた銭湯を再開させる。数日後、堀と名乗る謎の男が、銭湯組合の紹介を通じて「働きたい」とやって来る。その日から、住み込みで働くことになった堀とかなえの不思議な共同生活が始まる。友人から紹介された胡散臭い探偵・山崎とともに期間限定で悟を捜しながら、堀と過ごす心地よい時間の中で、穏やかな日常を取り戻しつつあったかなえ。だが、あることをきっかけに、悟、堀、そしてかなえが閉ざしていた心の深層が、徐々に浮かび上がっていく。それぞれの心の底流(アンダーカレント)が交じりあったその先に訪れるものとはー。
キャスト〉
真木よう子
井浦新
リリー・フランキー
永山瑛太
江口のりこ
中村久美
康すおん
内田理央
劇場公開日:2023年10月6日
上映時間∶143分
鑑賞日時〉2023年10月7日(土)14∶45